【コラム】第二話:テレビ的面白さが引き起こす危機?!

以前、私が出演した某番組でお笑いコンビYのIさんに催眠を掛ける依頼があった。
撮影当日Yと初顔合わせ、するとIさんが
『この企画無理だよ、俺催眠掛からないから』と言われ、
私が『何故掛からないと思いますか?』と聞く、
Iさんが『以前、催眠の番組に出たんだけど、全然掛からなかったからね』と言う。

そして撮影が始まり、私が催眠を掛け始めました。
掛からなかったにしろIさんが以前催眠を体験していると聞いていたので、集中力が高まる方法の術で行った。
約1分後Iさんはトランスに入り私の意のままに成った。
Iさんの相方が『先生、もうIは催眠状態ですか?』と私に聞く。
私は『はい、その通りです』
そして私とYコンビの相方による催眠実験に入る。
一連の催眠実験をした後、撮影スタッフが『先生、Iさんにタバスコを一气飲みさせて下さい』
私は『今はIさん催眠状態なので辛く無くタバスコの一气飲み出来ますが、催眠終了後胃荒れて大変な事に成りますよ、だから駄目です』
スタッフが『構いませんから、やっちゃって下さい』
私『・・・』
私がスタッフに『そんなに言うならやりましょう』

タバスコ一气飲み前、私はIさんの催眠を深めて意識の無いまま乳製品系の飲み物を与えてからタバスコ一气飲みの撮影を行いました。
無事撮影も終了し解散。
次の日、番組スタッフに連絡、私が『Iさんは撮影の後大丈夫でしたか?』と聞くとスタッフが『全然問題有りません』との事、一安心。
数日後放送されました。

更に半年近くがたち、番組スタッフから連絡が有った『以前放送した映像をまた放送します』との事。
私は放送日に番組を見ました。
それは番組の最終回でした。
過去に放送した番組を視聴率でベストファイブを決めると言うコーナー、そこに以前撮影した私の催眠術が入ってました。
放送の状況は、Yコンビと2人のゲストが映像を見ながらコメントを出す流れ、過去を振り返り思い出話をすると言うのが有りその中で私の映像が出た。
ゲストの1人が『催眠術って本当に有るんですか?』
Yコンビの相方は『俺もそう言う状況、だから最初はIさんの演技だと思ってた、そうしらタバスコをグビグビと・・・』
Yコンビの相方はタバスコ一气をするまで催眠を信じていなかったと番組で語ってました。
そしてIさんは『撮影した事覚えてないんだよ、3時間の記憶がスッポリ抜けてるんだよね』
相方は『でもギャラ振り込まれてましたよね』
Iさん『振り込まれてました』と笑顔で答えてました。

川上の独り言

番組スタッフは悪气無く結構無茶苦茶な注文を言うがそれは仕方がない、何故ならば番組スタッフは催眠術師では無く映像のプロで視聴者に向けて番組を面白くする事を考える、だから私は催眠術のプロとして安全を考える。